ギャラリー次回予告
2018.9.6 - 9.30
院展巨匠展 ~銘品から見る院展の流れ~
院展とは、1898年に日本画の近代化を目指して岡倉天心によって設立された美術研究団体である日本美術院の公募展の事を指します。院展は、1903年の第10回日本美術院展覧会をもって終了し、日本美術院自体も有名無実となっていきました。1913年に岡倉天心が死去すると、その遺志を受け継ぐかたちで、横山大観、下村観山、安田靫彦らが中心になり、日本美術院を再興しようと日本美術院研究所が開かれ、同年、再興日本美術院展が開催され、第102回日本美術院展覧会として現在まで続いています。
再興された日本美術院には、日本画のほかに洋画部(大正9年9月に連袂脱退します)と彫刻部(のちに彫塑部と改称し、昭和36年2月に解散しました)も加わりました。そして10月に日本橋三越旧館において日本美術院再興記念展覧会を開きました。これが現在、東京都美術館で9月に開催されている日本美術院展覧会(院展)の第1回展にあたり、昭和19年、20年を除き、毎年秋に開催されてきました。日本美術院展覧会を開催できなかった昭和20年、11月に日本美術院小品展覧会が日本橋三越で開かれました。こちらは第2回展から毎年春に開催されることになり、昭和34年に日本美術院春季展覧会と改称され、昭和45年からは春の院展として現在に至っています。 ※日本美術院沿革より
本展では、1898年の日本美術院の創設時のメンバーである横山大観、創設当時の特別賛助員であった川合玉堂をはじめ、1958年に死去した横山大観の意向に基づき財団法人となった、財団法人日本美術院の初代理事長の安田靫彦、二代理事長の奥村土牛、三代理事長の小倉遊亀、四代理事長の平山郁夫などの作品を展示します。院展100年の名画の世界をお楽しみください。
作家情報
横山大観、前田青邨、安田靫彦、小林古径、奥村土牛、小倉遊亀、速水御舟、平山郁夫、川合玉堂
ギャラリーについて
美術館敷地内に併設されたギャラリーでは、ジャンルを超えた様々な企画展を行っております。入場料は無料。休館日や開館時間等は美術館に準じます。