美術館次回予告

2020.3.1 - 12.25

千住博 -滝 滝 滝-展

千住博のひとつの集大成がここにある

2018年6月から2020年1月まで、全国7か所を巡回した「高野山金剛峯寺 襖絵完成記念『千住博展』」では、当館より27点の作品を貸し出しておりました。中でも「龍神Ⅰ・Ⅱ」は巡回展の準メイン作品として展示され好評を得ました。

巡回展終了後の2020年、当館で2年の間展示ができなかったこれら27点の作品に加え、全所蔵作品から選りすぐったその他の名品により、千住博のダイナミックで神秘的な作品世界を展開いたします。

“これは滝の絵ではない。「滝」なのだ。”

一つ目の作品世界は、千住博のもっとも代表的なモチーフとして知られる「滝の世界」。本展では、美術館の入口から往路に面したすべての展示壁に1994年から2013年にかけて描かれた14点の滝の作品が展示され、滝一色の「滝 滝 滝」の世界を体験できます。

二つ目の作品世界は、地下宮殿を思わせる大型の暗室空間「The Fall Room」です。「The Fall Room」では、全国巡回展における目玉作品の一つで、2015年ヴェネツィア・ビエンナーレに出展された、ブラックライト演出による青色の滝の作品「龍神Ⅰ・Ⅱ」の幻想的かつ神秘的なインスタレーション展示を体験できます。

三つ目の作品世界は、館内のもう一つの暗室に特別に設けた「Falling Color Room」です。「Falling Color Room」では、色彩の滝である8点8色の「Falling Color」の展示に加え、1本の滝が、8色に変化して流れ続ける「動画:Falling Color」を特別上映します。

四つ目の作品世界は、展示壁の裏面にある、断崖図や森や海、波など日本の美を極め、世界の美を拓き続ける千住博が描く作品です。作品の持つパワーを感じていただきながら、みなさまを帰路へと導きます。

以上の四つの作品世界を通して、千住博のひとつの集大成を感じていただけるでしょう。