カラーリーフガーデンの植物図鑑 ネムノキ
2019.8.3
梅雨が明けて暑い日が続き、夏らしい蒼空と白い雲が広がっています。
避暑地といわれる軽井沢でも真昼には30度近くになることもしばしば。
空の青さにネムノキのふわふわとした繊細で儚いピンク色がよく映えます。
ひとつの花に見えるものは、小さな花が10~20個集まった集合体で、糸のように見えるのは実は花びらではなくて、長く伸びたおしべなのです。
”ネムノキ”という名前は、夜になると左右の葉がぴたりと合わさって、閉じて垂れ下がり、まるで木が眠っているように見えることからつけられました。
また、漢字名の”合歓木”(ゴウカンボク)とは、中国において夫婦円満の象徴とされおり、
「機嫌が悪かった父に、ネムノキの花が入ったお酒を飲ませたところ、機嫌が良くなった」
という中国の逸話が由来しています。
日本全国でも昔から親しまれ、万葉集、松尾芭蕉、与謝蕪村、小林一茶もネムノキを歌にして詠んでいる身近な樹です。
それだけ人との関りが多い樹、身近な樹であり、現在では郊外の道路沿いや川辺など、至るところで目にすることが出来るため「雑草に近い存在」とも言われているようです。
近づいてみると雑草とは程遠く、桃に似た甘い匂いがほのかに香ります。
是非近くでご覧になってみてください。
❁7月~9月まで休まず全日開館致します。
開館時間9:30~17:00
(最終入館16:30)